受診のタイミング
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受診のタイミング


2018年10月公開
2021年11月更新

症状に気づいたら、それが受診のタイミング

受診

子宮筋腫があっても症状がなく、気づかずに過ごす人も少なくありません。子宮筋腫は、悪性腫瘍とは異なり、命にかかわることはまずないので、他の検査のときに発見されても、日常生活に特に支障がなければ経過観察をするのが普通です。
ただし、「子宮筋腫の症状」でも触れたように、はっきりと下腹部のしこりに触れる、月経量が多く、ナプキンを短時間で交換しなければならない、貧血がある、月経痛が強くなったなどの症状を感じたら、なるべく早くに受診をし、治療が必要か医師に相談しましょう。

また、痛みの症状が相当強いときは、子宮内膜症や子宮腺筋症というよく似た病気であったり、子宮筋腫にこれらの病気が合併していたりすることもあります。しこりが急速に大きくなる場合は、子宮筋腫ではなく、悪性の卵巣がんや子宮肉腫である可能性も否定できません。発生率は低いものの、念のために早急に診断してもらいましょう。

子宮筋腫の治療イコール手術ではない

子宮筋腫だからといって、必ず治療が必要というわけではありません。子宮筋腫は、閉経後に縮小していく傾向がありますから、閉経(平均50.5歳)が近い年齢で強い症状がなければ、そのまま様子をみるのも1つの方法です。また、症状がある場合でも、薬によって症状を抑える治療法や手術以外の治療法などの選択肢もあります。以前よりも治療の選択肢が増え、必ずしも手術というわけではありません。「手術をしたくない」などの理由で、受診をためらわないでいただきたいと思います。

閉経前後の40歳以降、50~60代は、子宮体がんの好発年齢でもありますから、閉経後、少量であっても出血が長く続く場合や、月経とは関係なくおりものや排尿痛、骨盤内の痛みなどが続いたら、婦人科で1度診てもらって、原因を確かめておくと安心です。

また、婦人科を受診することに抵抗を感じる方もいますが、最近では検査も治療法も進歩していますし、女性への配慮を心がけている医師や看護師も増えています。医療機関のホームページなどを参照して、まずは、子宮筋腫(またはよく似た病気)の有無を調べることを第1の目的として受診するとよいでしょう。

子宮筋腫は不妊の原因となることもある

筋腫ができた場所によっては、子宮筋腫が不妊の原因となることがあります。将来子どもを産みたいと考えている人は、早めに受診をしましょう。症状を伴う子宮筋腫が不妊の原因になると診断された場合は、子宮筋腫核出術などの治療を検討します。




※このコンテンツは産婦人科の先生にアドバイスをいただき作成しています。