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2024年11月公開
子宮筋腫の治療を体験した患者さんへのインタビュー
治療法を理解し、自分にとって正しい治療選択を
T.Mさん 40代（治療当時）
毎年の人間ドッグで子宮筋腫の存在を認知していたというT.Mさん。日常生活に支障がなかったため、経過観察の状態が続いていましたが、日に日にお腹の膨らみなどの症状が出てきて不安を感じていたといいます。そのような時に、医師から、外科手術、カテーテル治療、薬物療法など、さまざまな治療法を提示してもらったことで、自分の症状に合った治療法を知り、治療に踏み切ることができました。「治療の選択肢にどのようなものがあるのか、自分で調べることも大事」と語るT.Mさんに、当時の状況について伺いました。
子宮筋腫があることの不安
私の場合は明らかに外見でポコッとお腹の膨らみが見える感じでしたね。そして、それがみるみる大きくなっていって、、、寝転がると明らかにわかりました。頻尿もひどかったように記憶しています。でも、痛みや出血はほとんどありませんでした。
毎年人間ドックを受けていたのでもともと筋腫があることは知っていたんです。ただ日常生活に大きな支障がなかったので経過観察が続いたのですが、大きくなってきたのでどうしたらいいか悩み始めました。「子宮筋腫は良性だから病気じゃない」、そう言われたこともありましたが、見た目と症状にでていた分不安が募りました。
治療方法の模索とUAE治療の選択
一番は、筋腫の大きさからくる見た目を何とかしたく、別の症状でかかっていた総合病院に婦人科があったので相談しました。外科手術、カテーテル治療、薬物療法など、治療法を医師から説明していただきました。わかりやすく説明をいただき、それによって私の筋腫の大きさや位置など、どの治療法が適しているかの選択肢が理解できましたね。私の筋腫は大きくなっていたので、腹腔鏡での治療は無理のようでした。薬物療法は、薬の服用によりホルモンバランスを崩したりすることが懸念点でした。それと、薬を服用し続けることが、仕事に影響が出ないかも不安でした。
そうなると残された選択肢は外科手術での子宮全摘術か、カテーテル治療だったのですが、子宮全摘出はもともと考えていなかったため、カテーテル治療（UAE・子宮動脈塞栓術）* を選びました。入院期間も短いので私には最適かな、との思いもありました。
UAE治療のことは、医師から聞いて初めて知りましたが、迷いはなかったです。仕事の関係もあり、傷口がほとんど残らないことは選択するときの大きな点でした。
ただ決断した後も、実は悩みました。。。UAE治療をやるべきか、それとも何もしないでこのまま経過観察を続けるか、、、閉経するまで放っておいてもいいんじゃないかという思いが頭をめぐりました。そんな不安を医師に相談したら、「閉経してもすぐに筋腫が小さくなるわけではなく数年かかる」、と言われ、それなら治療しようと思いました。
※UAE（子宮動脈塞栓術）：
カテーテルを脚の付け根から子宮筋腫の手前まで進め、筋腫を塞栓物質でつめる子宮筋腫の治療法のひとつ。子宮筋腫に栄養を与えている子宮動脈の血流を止めることによって筋腫を壊死させ、筋腫の縮小と症状の改善を目指す治療法です。
詳しくはこちら＞
カテーテル治療
子宮筋腫のUAE（子宮動脈塞栓術）の相談ができる病院検索
いよいよUAE手術
手術の後に発熱と痛みがあることを事前に説明を受けていたので、手術前は不安しかなかったですね。手術は1時間ぐらいでスムーズに終わったと思います。手術自体は先生方を信頼していたので不安はありませんでした。局所麻酔で意識がある中での手術だったので、術中も声が聞こえて、、、「今何をしているんだろう、、、」と思っていました（笑）。造影剤がジワ～っとお腹に入ってくる感覚は、今でも覚えています。
実際、手術後すぐは痛かったです。同じ体勢でベッドにいることもつらかったですね。不安と、寝返りできないつらさでナースコールを何度かしちゃいました。痛みは生理痛のような痛みで、手術前に説明された通りに1~2日で収まりました。
ただ、熱のせいか食欲がなかったんです。「食べないと退院できないですよ」、と言われたので頑張って食べました（笑）痛み止めを処方されていたので、退院後は痛みのコントロールができましたね。
UAE治療を終えて
手術後一年半ぐらい経ちましたが、結構早い時期からお腹のふくらみやトイレの回数も改善され、気持ちの部分でも快適になりました。私にとって正しい選択をしたと思いますし、こんなに快適になるならもっと早くUAE治療法を知りたかったですね。
子宮筋腫を抱えている人に伝えたい
私はUAE治療を受けられて正解でした。多くの人にUAE治療というものを知ってほしいです。
身近に子宮筋腫の人もいますが、UAE治療のことは知らない人ばかりです。私も知らなかった一人なんですけどね（笑）。人によりどの治療法が適応するか、それぞれの条件は異なってくると思います。ただ、私は今回自分の子宮筋腫に対して可能な治療法をすべて提示いただいた上で、自分で治療法を選択できました。自分で治療法を選択できたことで、納得したうえで治療を受けることができたと感じています。
治療の選択肢がどんなものがあるか、自分で調べるのも大事だと思います。ただ、やはり一番良いのはまず医師に相談することかなと思います。自分の子宮筋腫の状態を理解した上で、自分にとっても納得のいく治療方法を選べるということが大事なのではないでしょうか。
