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子宮体がん


2020年11月公開
2021年11月更新

子宮体がん


子宮体がんとは、子宮の奥にある子宮体部に発生するがんです。ほとんどは子宮体部の内側にある子宮内膜という組織から発生するので、子宮内膜がんとも呼ばれます。子宮の入り口である子宮頸部にできるものは子宮頸がんと呼ばれます。

子宮体がんの位置

子宮体がんの患者さんは40歳くらいから増加し、もっとも多く発症するのは50歳から60歳の閉経前後から閉経後比較的早い年代となります。子宮体がんは近年、増加傾向にあります。
子宮体がんの発生の多くは女性ホルモンのエストロゲンが関係しています。エストロゲンは子宮内膜を発育させる作用があり、エストロゲンの値が高くなると子宮内膜が分厚くなる子宮内膜増殖症という状態になることがあります。増殖した細胞が正常ではない場合は、子宮内膜異型増殖症と呼ばれます。子宮内膜異型増殖症を発症すると、子宮体がんが発生する可能性が高かったり、すでにがんになっていたりすることがわかっています。出産経験がない、閉経が遅い、ホルモン産生腫瘍の病気の既往、肥満などがリスクとしてあげられます。
また、一部の方は発生原因にエストロゲンは関係がなく、がん関連遺伝子の異常によるものあります。

子宮体がんによくみられる症状に、不正子宮出血があります。また、進行したものでは排尿時の痛みや下腹部痛などの症状もあります。月経のない期間に不正出血がある場合やこれらの症状に気づいたら受診するようにしましょう。また、閉経後(40歳以上の方で1年間生理がなかった後)の性器出血を経験した7~10人に1人に子宮体がんが見つかります。閉経後出血がある方は必ず婦人科を受診してください。

子宮体がんの治療には、手術が主体となり、化学療法や放射線療法を組み合わせて治療が行われることもあります。進行度(ステージ)や患者さんの年齢やからだの状態によって治療法が選択されます。

さらに詳しい情報は、「国立がん研究センター がん情報サービス」(外部リンク)をご覧ください。

がん情報サービス




※このコンテンツは産婦人科の先生にアドバイスをいただき作成しています。